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谷寛窯三代目当主。
ガス窯、電気窯はもとより、穴窯、塩窯、楽窯、炭窯、灯油窯、オーク窯などさまざまな窯を駆使して日々作陶しています。粘土の調合や釉薬も自社で研究、開発し伝統的な茶道具からモダン食器まで幅広く製作。信楽に受け継がれてきた伝統工芸の手作業の技を守りながら、時代のニーズに合わせた新しい作品を提案していきます。
近年はサントリーの樽のリサイクル事業に参加し、樽の灰から釉薬をつくった樽釉陶器を製造、またUCCのコーヒ豆の焙煎後の粕を再利用した土や釉薬を作り、UCCオリジナル商品を開発。

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– 信楽自然降灰釉大壺  –

日本六古窯の一つとされる信楽独特の原土や焼成法を駆使し信楽焼き原点の穴窯で赤松や雑木を燃料とした四中夜半焼〆られ、たっぷり降灰された自然降灰釉の渾身の作品です。

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– 伊賀窯変耳付花入 –

穴窯最前列で灰がたっぷり降灰し焼かれた花入で、1300度の高温の窯内から引き出し急冷させる事により得られる美しいエメラルドのようなビードロ釉と焦げが見所の作品です。

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– 雪中華大皿 銘:春の舞 –

芳山の故郷、奈良県吉野桜を表現した作品。雪中華…厳しい冬に耐えると必ずや暖かい春が必ずやって来るという、躍動感溢れる人生そのものと重ね合わせた一品作品。

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– 信楽花入 銘:鶏鳴の滝に想いを馳せて-

信楽鶏鳴の滝で出逢った荒々しい石の傍らから、寒椿が密やかに辺りを照らしている様に心動かされ、「源」をテーマにした芳山の思入れ深き穴窯による作品の一つです。

芳山が手掛ける作品の中で、特に一点に集中し、心の象に想いを込めて形造り、焼成中の炎の舞の窯変による釉薬の変化等、世界に一つしかない味わい深い作品をお楽しみください。

信楽の原点である穴窯焼成による作品については、信楽の原土を長い年月寝かし、調整し、色々な技法を駆使しながら形造り、細心の注意を払いながら窯詰めを行います。
特に電気や灯油などの燃料を一切使わない、約四中夜半、赤松と雑木を巧みに組み合わせ窯と薪の力だけで焼き上げる、自然の法則を利用した、昔ながらの窯焚きです。
また、季節の違い(気圧の変化)でも作品の色合いに影響をあたえるぐらい繊細で、窯の中の作品の置かれた場所や、粘土の違いでも大きく変化し、同じものは一つとない焼き上がりになります。

雪の下からまるで春の花が咲き誇る、芳山出生の故郷、吉野桜をイメージして完成した作品。

この釉薬の開発にあたり、私の心象風景をイメージして研究を始めました。
雪の様な純白の釉薬は、信楽伝統の釉薬にも使われていた、萩釉をアレンジして表現しています。
信楽の厳しい冬の季節を体感する事により、必ずやあの暖かな春の季節がやって来る…まるで人生にも喩えられそうな…
そんな想いを込めた作品達です。
雪中華シリーズを是非一度手に触れてその感触を味わってみて下さい。

桜の花見の季節の変わり目に、新緑の若葉が芽を出して、辺りを芳しい香りに包まれる、そんな想いを込めました。

芳しい春の季節。五月生まれの芳山は桜の季節の終わりには、緑豊かな新緑の季節を感じる作品にイメージして焼き上げました。
信楽焼伝統の釉薬、赤松の灰で創るビードロ釉をモダンな現在感覚にアレンジした作品を味わって下さい。

芳山が25歳の頃、最初に手掛け世に出した技法の一つが「氷雪白」と名付けた作品です。

「粉引」と呼ばれている技法の一つで、生地は鉄分の多い砂交じりの赤土で成形、その上に信楽で一番白い粘土を泥漿にした状態で品物の上に浸し掛けする技法です。
土の違いでそれどれの収縮の違いによりひび割れが生じ、「氷雪白」独特の自然にひび割れた風合いが表現されています。
「氷雪白」は釉の下の白い土の表面だけにひび割れが入るのが特徴です。
化粧されたその上に、透明になる木灰釉を上掛けして焼成した作品です。

谷井家初代 直方が研究焼き物の基礎は先ず、粘土からと想い開発した、海鼠釉の重ね掛けしている内の一つの釉薬です。

瑠璃釉に調合されている中の一つに、大変貴重な酸化コバルトが含まれています。
エジプト文明の宝石の一つに、ラピスラズリ(酸化コバルトを含む鉱物)、金、銀、水晶の四代宝石の一つに数えられます。
その4つの宝石を散りばめた、器を表現しています。

ウイスキー樽の灰を調合した樽灰自然釉、まるでウイスキーの琥珀色を醸し出す器達をご覧下さい。

50~70年間使われたウイスキー樽のオーク材を再利用して、
サントリーウイスキー樽の灰と信楽の土、炎の出逢いにより完成させた、まるでウイスキーの琥珀色を感じさせる深みのある味わい深い釉薬が魅力です。

平成12年、サントリーウイスキーの樽材を燃料とし、燃え残った灰を釉薬にして焼き上げ、商品化に成功いたしました。

約1年間を樽灰の研究に費やし、760種類以上の基礎釉薬を完成させ、その中からウイスキーとマッチする釉薬を厳選して生まれたのが、
「樽灰琥珀釉」そして、「黄花釉」、「もえぎ釉」など、温かみのあるユニークな彩りで、信楽焼に新しい命を吹き込みました。

UCC滋賀工場と信楽谷寛窯のコラボ商品NETSUシリーズが誕生しました!

コーヒ豆をドリップした後の抽出かすを粘土に混ぜて焼いた陶器は、通気性の良さから植物を植える鉢(盆器)に。
コーヒ豆の灰は釉薬(うわぐすり)として使用することで、味わい深い色味を持ったマグカップ等に。
信楽焼が持つ風合いはそのままに、新しい信楽焼としてコーヒ豆を再生させました。
釉薬の命名は珈灰釉(こうばいゆう)と名付け、「珈灰黄金釉」と「珈灰白鳳釉」の二種類を最初に発表致しました。
「NETSU」とは Never Ending coffee Tanikangama Shigarakiyaki Ucc coffee
滋賀県立大学の学生が名付けたという「NETSU」には、コーヒ豆を陶器という永遠のものにという、構想当初の思いを表しています。
コーヒーが、鼻と舌で味わうだけでなく、目と手で、そして心で楽しむ無限のものに、今、なった。